「大学全入時代」とは?


それでは具体的に、大学受験と高校受験の現状をお話しておきます。まず、今、大学が考えていることからお話します。

①「騒がしいほどマスコミ」で捉えられている「大学全入時代」について、お話しておきましょう。

実はこれもマスコミなどの誤解があります。「いや、よかった大学受験が楽になる。」・・・・・とんでもない、逆です。上位校は「より加熱し」、中堅校は「より駆け引きが横行し」、下位校は「定員割れのみに気を使い」、「へたをすれば潰れる」時代が到来したということです。つまり、「選ばなければ全員合格」という「選ばなければ」を忘れているのです。

②ですから、

大学の中堅校や下位校は生き残りのために、「専門学校化」とか「専門学校的学部の新設」を真剣に考えて、新しい受け皿を新設するケースが増加傾向にあります。また、今まで色々お話したように、高校段階のしわ寄せは大学に持ち越され、入学した瞬間から「授業についていけない生徒」が急増し、生徒に対して「補習体制」を強化する大学が急増しています。そして、定員割れのみに気を使う下位校は、「就職浪人を出したくない」ので、進学を勧めます。つまり、卒業前にまたどこかの学校に編入されたり、大学を卒業したが再度別の大学に再入学するケースが増加しているのです。

③それでは、

先ほど高校の現状については少し触れましたので、高校受験に対して、学習塾では「何をやっているか」をお話しておきましょう。公立高校の場合は、内申が付きまといますから、中間テスト・期末テスト・実力テストの対策授業を充実させて、当日の
テストを1点でも多く獲得させる努力をしています。私立高校の場合は、上位校は当日点で決まりますから、上位校希望者クラスは、中間テスト・期末テスト・実力テストの対策授業はやりますが、「受験に向けての進度ペース」は落としません。中堅校希望者クラスは、後からお話しますが、業者模試(外部模試)を基準に私立高校と事前相談をして、受験本番までに合否を受け取り、受験本番は形式だけの受験です。




  二00七年七月十四日
   茨城県古河市 福祉の森会館ホールにて