売買損益の問題   【 売買損益の定義 】

  「売買損益」の定義を明確にしておきましょう。

  「原価」は商人の仕入れ値段で、買値(かいね)ともいう。
  「利益・損(損失)」は、「歩合高」である。
  「売価」「原価」「利益」との和であるか、
  「売価」は「原価」「損」との差で「定価」を意味する。
   または、「定価」からいくらかを引いて売った場合の値段
   を意味することもある。
   これを、「値引き」「割引」という。

 【売買損益の定式】
   利益・損失・・・原価×歩合
   定価・・・・・・原価×(1+歩合)・・・利益の場合
   定価・・・・・・原価×(1−歩合)・・・損失の場合
   売価・・・・・・定価と同じ場合がある。
   売価・・・・・・定価×(1−歩合)・・・割引の場合

  ( 指導算術 P.453〜P.455参照 )








     
  【基本原形1】
     定価15000円の家具を割引きで売りました。いくらで売りましたか。

   【割引率】

  【売買損益の定式:定価×(1−歩合)=売価

   15000×(1−0.1)=13500(円)
                答 13500円 









     

  【第一変化問題】
     180円で売れば、割の損がある品物の原価はいくらですか。


   【原価を求める?】

  【売買損益の定式:原価×(1−歩合)=定価

    □×(1−0.1)=180(円)
    180÷0.9=200(円)  答 200円








     

  【第二変化問題】
     ある品物の原価は2000円です。この原価の割の利益を見込んで
     定価をつけて、これを
割引きで売りました。売価はいくらですか。


   【定価は夢をみた値段?】

  【売買損益の定式:原価×(1+歩合)=定価
  【売買損益の定式:定価×(1−歩合)=売価

    2000×(1+0.2)=2400(円)
    2400×(1−0.1)=2160(円)
                         答 2160円








     

  【第三変化問題】
     ある商人が仕入れた品物に分の利益を見込んで定価を
     
5000円とつけた商品があります。もし、原価の割の利益を
     得るには定価から何円引きで売ればよいですか。



   【原価⇒売価⇒定価との差】

  【原価を間違いなく計算すること!】

    5000÷(1+0.25)4000(円)
    4000×(1+0.1)=4400(円)
    5000−4400=600(円)
                          答 600

  【別解】
原価をとすれば

    1+0.25.25・・・定価
    1+0.11.1・・・売価
    .251.1.15・・・定価から差し引く額の
                       原価に対する歩合
    .15÷1.25.12・・・原価からの割引歩合
    5000×0.12=600(円)








     

 「定式の覚え方」は暗記するものではないんだよ。「理解記憶」することが大事。
 【用語の読み方】利益(りえき)損失(そんしつ)原価(げんか)
         定価(ていか)売価(ばいか)割引(わりびき)
 
 【売買損益の定式】
   利益・損失・・・原価
×歩合
   定価・・・・・・原価
×(1+歩合)・・・利益の場合
   定価・・・・・・原価
×(1−歩合)・・・損失の場合
   売価・・・・・・定価と同じ場合がある。
   売価・・・・・・定価
×(1−歩合)・・・割引の場合
   ※定式を理解記憶する方法は、虫食い算(充填算)の考え方を
    利用することだよ!意味をよく理解することです。

売買損益の意味もしっかり理解しよう! 【定式の利用】
   
定価÷(1+歩合)=原価
   定価÷(1−歩合)=原価
   売価÷(1−歩合)=定価

   ※第三変化問題の別解の推理法は、大切な推理法です。
     しっかり理解しておこう!