「算数」がいかに生活と密着しているかは、ご理解いただけたと思いますが、経済的にも文化的にも成熟している現代の日本社会を見渡して見ますと、子どもたちの環境は「情報の洪水」で溢れている現状です。

 また、今や日本の文化とまで言われる「アニメ」は、子どもたちを朝からテレビに釘付けにし、「ゲーム脳」なる言葉を創出した「テレビゲームやゲームボーイ」は子どもたちの読書時間・思索時間を蝕み、今や「楽しい物」しか受け入れない風土が出来上がっているように見受けられます。

何をどのように選択して、どのように自分自身を鍛えるか?との人間本来の行動指針を獲得する「智恵」こそ、低下しているようにも思われますが、皆様はどのようにお考えでしょうか。

 『指導算術』は、今から70年以上も前の書物です。言葉も現代仮名遣いではないので、『指導算術』そのままを読むと、「チンプンカンプン」で理解できない世代が大半を占めている日本の現状です。この論文で今まで述べてきた内容を、現代の人々にも理解できる姿で、解説する必要があったのです。

 そして、小学生の全員が全員「中学受験」をするわけでないので、「万人に理解できる算数」を如何に伝授するか?

 「21世紀の未来っ子」のための『指導算術』を踏まえて進化させた『推理式算数』の創出が出来ないものか?と試行錯誤し、現在では少し発表できる段階を迎え、小4コース・小5コースを配信しております。

来訪者の方々からは、「わかりやすい!」「これだけのコンテンツが無料とは!」との反響をメールでいただいております。如何に楽しく現代の「算数」を学ぶか?そして、より実践的な参考書の開発は出来ないか?当然この『今、蘇る!推理式指導算術』も進化させ、「21世紀の未来っ子」のために完成させようと、決意しております。

また、この『今、蘇る!推理式指導算術』の完成と同時並行で、これを使いこなせる「教員」の養成が必要となります。まさしく、私の余生を賭けて実践しなければならない事が、この「教員養成」の仕事であると思っております。

 読者の方が、この論文を読まれて、今まで考えていた「算術」「算数」とは全く違ったものだったという感想を持たれたとしたら、私の意図は半ば成功です。

 今までの「算数」の常識は、「算数は小学生が学習する物。」「算数は中学受験に必要だから。」「算数・数学は生活に何の役にも立たない無用の長物。」などの固定概念があったと思います。

 実は、「算術」(現代では「算数」)には、伝授する者(師)と教わる者(弟)の心と心の交流を促す力、そして、「推理による価値創造の生活実現」を促進するヒントが秘められていたのです。

また、「21世紀の未来っ子」のために、「汗水ながして研究しよう」と密かに心の中で決意している同志の方々に呼びかける一書でもあることを付け加えておきます。

この論文を発表するに当たり、戸田城聖先生が卒業した大学の後輩であり、創価学会では孫弟子ともなる境遇に縁したことを誇りに思っております。また同時に、『推理式指導算術』との出会いを感謝しております。

池田大作先生が牧口常三郎先生・戸田城聖先生を全世界に宣揚されている如く、池田大作先生の微力な弟子ではありますが、弟子と心に決めた私も、皆様に負けないように、牧口常三郎先生・戸田城聖先生そして池田大作先生の偉大な業績を全世界に宣揚するものであります。


      平成十七年四月二日
                   戸田城聖先生に捧ぐ  樹冠人